立ち止まった、といえばいいのに。 逃げ出したと言ってしまう夜はどうして妙に生温い。もし君がその地下室から寒空の中に飛び出して。燃えたぎるものに目覚めたとしたら。僕は君の頬を両手で包み込むだろう。それは、君を愛しているから、では無いかもしれな…
「寂しいんだよね」 前触れ無く突然手元をみて呟く彼の顔が色っぽくて。それは私だけの。私だからこそだと。暴力的にも思ってしまうのだ。 「絶望したとかそんな大それたことじゃない。なんかさ。怖いなって。思ったりする] 彼のその煮え切らない語尾も。悪…
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