揺れる他なき人生

26歳パンセクシュアルの戯言

なけなしの君はもう、いない

朝もや 大きすぎるシャツ 灰色の街並みを見下ろす声

熱くなる心と涙模様は この絵に馴染まずさまよう

坂道 軋む足音のリズム 静寂を照らす灯りとベル

なけなしの愛と生活は この音でかき消すしかなかった

 

優しさが夢を邪魔する ずるさ隠すこと知らず

激しさで雑に描いた 心模様と裏腹の傷跡

切なさで滲む影と光 繕いの優しさが散らかった

虚しさで語られる過去 心具合と裏腹のかさぶた

 

風が切り裂く音も 雑踏に沈む愛も 全て消えてしまえばいい そう

 

誰かに憧れて誰かを裏切って誰かを傷つけて

もう何度も後悔を繰り返して もう何度も絶望を感じた気がして

華やぐあなたがそっと囁けば また何度でも幻想に溺れるの

誰かが触れて誰かに溶けて誰かの夢に重ね

もう何度も憂鬱に疼き喚いて もう何度も明日を望まぬ夜を越えて

繕いの優しさが不意に訪れて また何度でも幻想に溺れるの

 

宵闇 隙間風に凍える部屋 淡い温もりをくれる肌

火照った身体と心具合は この部屋に馴染まず夢の中へ

改札 振り返らず過ぎ去る背中 ネオンの灯りに戻って

偽りで嘘つきな誰か 誰だってそうでしょって思うしかなかった

 

大切が心からこぼれる ずるさで隠し切れなかった

偽りで演じ繕った 心模様と綻び崩れる心

悲しい風景に溶けて 紛いものの美しさが胸を突き刺す

誰かを見下しけなして 傷は深く心を抉った

 

波がゆらめく時も 地平線に沈む陽も  全て消えてしまえばいい そう

 

誰かに求められ誰かの欲望に誰かの寂しさに

もう何度も痛み味わい失い もう何度も愛を履き違えて

温かさをくれるあなたに また何度でも幻想に溺れるの

 

誰かを嘆き誰かの愛を真似誰かの恋物語

繕いの眩さが不意に訪れて また何度でも幻想に溺れるの

誰かに憧れて誰かを裏切って誰かを傷つけて

もう何度も後悔を繰り返して もう何度も絶望を感じた気がして

華やぐあなたがそっと囁けば また何度でも幻想に溺れるの

 

誰かが触れて誰かに溶けて誰かの夢に重ね

もう何度も憂鬱に疼き もう何度も明日を望まぬ夜を越えて

繕いの優しさが不意に訪れて また何度でも幻想に溺れるの

 

朝もや 大きすぎるシャツ 灰色の街並みを見下ろす声